私は陸上自衛隊を2等陸尉で退職しましたが
予備自衛官として採用され今も自衛隊と関わりがあります!
今回は予備自衛官になるメリットとデメリットをお伝えします!
一般人の方からすると自衛隊って怖いイメージがあると思います。
実際は全然そんなことないです笑
基本的にみなさんやさしいです。
ぜひ予備自衛官を副業収入の一つの柱として考えていただければと思います!
ここでは陸上自衛隊の予備自衛官制度についてお話していきます。
予備自衛官訓練に参加しての感想は下記のブログをチェック!
予備自衛官の概要
予備自衛官は3つ種類に別れています。
・予備自衛官補
・予備自衛官
・即応予備自衛官
いずれも普段は社会人や学生としてそれぞれ職業に従事しながら
年間に定められた期間の訓練に参加し自衛官として必要な知識・技能を維持・向上させます。
また、予備自衛官と即応予備自衛官は災害派遣等の招集に応じて自衛官として活動します。
身分としては非常勤の特別職国家公務員となります。
訓練に参加すると手当が支給され、予備自衛官と即応予備自衛官は月々の手当も支給されます。
今回の説明は予備自衛官補と予備自衛官に絞ります。
予備自衛官補について
一般の方はまず予備自衛官補に任用されます。
教育を目的とした訓練なので予備自衛官補は災害派遣等で招集されません。
教育が終了していないのに、現場へ行かせることはできません。
予備自衛官補は2つの種類に別れておりそれぞれ教育訓練の時間が異なります。
一般 3年以内に50日
技能 2年以内に10日
技能は衛生(医師、看護師等)、語学(英、中、露、アラビア等)、整備、情報処理、通信、電気、建設、法務などがあります。
私の周りでは土木施工管理技士、測量士の方が一般の技能で予備自衛官になっています。
測量士補でも技能で訓練を受けることができるので穴場です。
測量士補の資格は国家資格ですがそれほど難しくありません。
珍しいところで言うと、納棺師、保育士、遺体衛生保全士などがあります。
訓練に参加すると「教育訓練招集手当」が支給されます。
7900円/日
50日(一般の場合)×7900円=395000円
総額で約40万円ほど支給されることになります。
訓練に必要な被服は全て自衛隊から貸与
食事も支給されます。
予備自衛官補の教育訓練期間を終えると予備自衛官として任用されます!
該当する資格が無い場合は3年間で50日訓練する必要があるのでハードル高めです。
予備自衛官について
元自衛官と予備自衛官補の教育修了者で構成されています。
訓練は1年を通して5日間
手当は訓練に参加することでもらえる「訓練招集手当」
月々貰える「予備自衛官手当」の2種類があります。
訓練招集手当 8100円/日
予備自衛官手当 4000円/月
5日×8100円=40500円
12ヶ月×4000円=48000円
合 計 88500円
年間で88500円の手当が貰えます。
予備自衛官補と同様、被服と食事が支給されます。
予備自衛官補と違うところは「任務」です。
予備自衛官になると、災害派遣等の要請に応えることになります。
初めて実任務招集が行われたのは平成23年の東日本大震災
被災者への生活支援や在日米軍との通訳などで招集されました。
新型コロナウィルス感染症に伴う災害派遣においては、医療系資格を保有する予備自衛官が招集されています。
予備自衛官のメリット
では、予備自衛官のメリットを見ていきましょう!
元自衛官の偏見が入っているのであしからず…
社会貢献
一番のメリットは社会貢献ができるところだと思います。
国家、国民の役に立つ素晴らしい仕事です。
今後も甚大な災害等が予想されます。
人命救助や生活支援などの一助を担うことができます。
国に貢献するという大きなやりがいがあります。
手当が貰える
予備自衛官になれば月々4000円収入が増えます。
4000円ってかなりデカいですよね。
さらに訓練に参加すれば40500円の手当が貰えます。
年間で88500円
旅行に行けちゃう金額ですよね。
訓練に参加するための旅費も支給されます。
訓練中の病気やケガは駐屯地内にある医務室または自衛隊病院が使えます。
待遇についても現役自衛官となんら変わりません。
非日常の体験
マンネリ化した毎日に自衛隊の生活はとっても刺激的です。
特に、実弾射撃は自衛隊でしかできません。
最初に銃を持った感覚は消えることはないでしょう。
今でも覚えているほど強烈な体験でした。
その他にも、野営、格闘、衛生などサバイバル技術が身に付きます。
経験できない生活を身を持って体験することができます。
仲間ができる
同じ苦しみや喜びを分かち合った仲間は一生の宝です。
これは予備自衛官でも変わらないでしょう。
様々なバックグラウンドを持っている方と出会うことで自分も成長することができます。
社会人になると出会いが少なくなります。
仕事中心になって同僚、同期、上司、お客様など人間関係が会社や仕事の枠で収まってしまいます。
予備自衛官の訓練で出会う人たちは「仲間」「戦友」になります。
年齢層も幅がありますから面白い経験になること間違いなし。
話のネタになるのも一つのメリットではないでしょうか?
予備自衛官のデメリット
5日間の休み調整
訓練は5日間の日程で行われます。
木、金、土、日、月
の日程で行われることが多く
平日に会社を休む必要があると同時に土日を挟みます。
なかなか休みの日程調整が難しいと思います。
特に、予備自衛官補は連続した5日間でなければなりません。
連続した5日間の訓練を3年間で10回受ける必要があります。
かなり根気がいる訓練内容になっています。
会社の理解があってもこれだけの休みを取得することは大変です。
予備自衛官になると2日と3日に分けることができるので
ある程度融通が利くようになります。
防衛招集には応ずる必要がある
現実味のある災害派遣要請を根拠に話してきましたが
自衛隊の本来の任務は「国防」です。
災害招集では招集を受けて出頭するかは自由ですが
防衛招集には応ずる義務があります。
正当な理由なく拒否すると3年以下の懲役または禁錮刑に処すると定められています。
待遇も現役自衛官並なら処罰も現役自衛官と一緒なのは当然ですね。
ちなみに防衛招集とは
「外部から武力攻撃のような緊急事態に招集されること」
防衛招集は過去に発せられたことがありません。
しかし、罰則があることは知っておくべきでしょう。
まとめ
国に貢献しながら手当をもらって副業収入の一つにできるのは大きなメリット
しかし、予備自衛官への道のりはかなり険しいですね。
もし私が元自衛官でなかったら技能要員で予備自衛官になりますね。
ある一定の資格が必要ですが訓練日数も2年以内で10日と非常にコンパクトです。
資格に応じた訓練もありますから技能の向上にもなりますよ!
そうだ!予備自衛官になろう!
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