予備自衛官招集訓練に出頭してきました。
予備自衛官は年間5日間の訓練参加が義務付けられています。
5日間連続で訓練を受けることが望ましいですが分割も可能です。
2日間と3日間など仕事の都合に合わせて分割できます。
しかし、1日を5日間などの1日単位での分割は認められていません。
訓練に参加すると1日あたり8100円の訓練手当が支給されます。
また訓練に必要な衣類や食事はすべて支給されます。
訓練準備
年度初めに所属している地方協力本部(以下、地本)から希望する訓練時期の調査票が送られてきます。
どこの駐屯地も年5回ほど計画しているところが多いようです。
一例(40連隊 小倉駐屯地)
令和4年度予備自衛官招集訓練日程表
#1 4/8~12
#2 7/22~26
#3 9/23~27
#4 11/25~29
#5 2/24~28
このうちから希望する日程を選び地本に送り返します。
分割の場合は、上記の内から2つ日程を選び2日間と3日間の訓練をそれぞれ受けます。
会社との休みの調整がうまくいけば5日間連続で訓練を受けてしまった方がなにかと楽です。
傾向としては、年度最初の訓練#1と最後の訓練#5に多くの方が希望するようです。
訓練の約一ヶ月前に訓練招集令状が送られてきます。
案内が一緒に送られてきますので、よく読んで準備しましょう。
射撃に必要な「耳栓」は必須なので忘れないように。
逆にいらないものは「裁縫道具」
階級やネームはベルクロがついているので心配する必要はありません。
クリーニング代520円は以前まで徴収されていましたが、経費から出るようになりました。
自衛隊の環境も少しずつ良くなっているようです。
訓練当日の流れ
予備自衛官手帳を忘れずに携行しましょう。
忘れると駐屯地に入れません。
あとは案内の自衛官が立っているので流れに身を任せましょう。
導線が素晴らしくスムーズに受付を完了することができました。
提出書類を出したら健康診断です。
健康診断で問題が見つかると訓練に参加することができません。
検査内容
尿検査
血圧
視力
聴力
胸部レントゲン
問診
実際に健康診断に引っかかって訓練に参加できない方もおられるようです。
健康診断に合格したら被服の受領です。
戦闘服や半長靴など訓練で使用する衣類はすべて支給されます。
戦闘帽のピアノ線は支給されませんが、必要もありません。
形はダサいですがあえて買う必要もないと思います。
訓練内容
体力検定や射撃検定をはじめ、ガンハンドリングや救急法、ロープ結索など幅広く内容の濃い5日間でした。
毎年同じ訓練をしてマンネリ化していたようですが、最近は実践に近い訓練が増えてきているようです。
訓練内容は実施する部隊(地方)によってかなり差があります。
東京の部隊(中央)は市街地訓練を実施したこともあり、かなり本格的です。
予備自衛官訓練においても体力検定が実施されます。
級外、6~1級に分類されます。
級外になっても特になにもありません。補備などもありません。
6種目各20点 120点満点 96点以上で1級となります。
内容は現役の頃とはまったく別物です…
体力検定
反復横跳
垂直跳び
体前屈
握力
ジグザグドリブル
急歩
ありがたいことに私は102点で1級を獲得し表彰されました。
どこを探しても予備自の体力検定の内容が見当たらなかったので、現役時代の検定を想定して準備をしていたので愕然としました。
体が硬いので体前屈の点数が低かったです…。
予備自衛官訓練は同窓会にすぎない
訓練の質が上がっても訓練に参加する隊員の質が向上しなければ本質的な底上げにはなりません。
予備自衛官を構成するのは「定年退職で自衛隊を退官された50代の方」、「陸士で任期満了して退職した方」が中心です。
予備自衛官は階級構成がとてもアンバランスで年齢が非常に高いです。
陸曹の方はだいたい曹長で退官を迎えます。また、退職時に特別昇任で准尉になる方も多いです。
また、予備自衛官でも階級は昇進します。
すると部隊ではありえないほどの准尉が大量にいます。
逆に陸士長がありえないほど少ないです。
構成年齢もかなり高く30代はめちゃくちゃ若い部類です。
私のように途中退職して、予備自になる幹部や陸曹の方は少ない印象です。
また、多くの方が訓練に消極的で「意外だな~」と感じました。
積極的に手を挙げる人は少なかったです。
教官に指名されて「もおええって!」と逆切れするような人もいました。多くはありませんが…
「いい歳してなに言ってんだ?何しに来てんだよ…!」と呆れちゃいました…。
訓練しに来ていると言うより、一年に一回、同期との再会を楽しみにしている感じがしました。
訓練参加者の意識向上も必要かもしれません。
予備自衛官招集訓練に行くメリット
臨時収入
訓練招集に応じると1日あたり8100円の手当がもらえるので5日間で40500円もらえます。税金が引かれるので手取りは35000円ほどになります。
臨時収入としてはかなり良い金額ですが、税金がえげつないです。
人脈が広がる
予備自衛官の方は普段、それぞれの会社に勤めています。
私が知り合った方は、警備員、介護事業経営者、住職、足場屋、消防士、プログラマー、看護師、飲食店店長etc
いろいろな職業の方と知り合い、業界の裏側を聞くことができました。
名刺交換をして名前と顔を忘れないようにしましょう。
どこから仕事が舞い込んでくるかわかりませんからね。
現役時代にはなかった交流関係の輪の広がり方でいい刺激になりました。
非日常の体験
たった5日間ですが、迷彩服に身を包み、銃を持つという体験は強烈です。
一年に一回、刺激的な体験をすることは脳にも大変良い影響を与えると思います。
初めての訓練も多く頭を使います。マンネリ化した日常に喝を入れる意味でも大変有意義な時間です。
予備自衛官訓練はきつい?つらい?
結論 きつくない 辛くない
ゆるふわな雰囲気でお客さんのような扱いでした。
年配の方が多いので休憩も多いです。
まとめ
予備自衛官訓練のデメリットは見当たりませんでした!
あえてあげるなら、会社との5日間の休みの調整でしょか。
また、土日も訓練になるのでその週は結構仕事がきついです笑
みなさんも予備自になって社会貢献しながら副業しましょう!
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