自衛隊のメリットとして衣食住がタダという宣伝がされています。
私も衣食住がタダというメリットに惹かれた一人であります。
しかし、実際に入隊して自衛隊の現実を目の当たりにすると
衣食住がタダというのはウソであることがわかりました。
実際には「一部タダになることがある」というのが正しいでしょう。
幹部自衛官は「タダ」の恩恵を受けることが少なく「自腹」を切ることが大半
陸士や陸曹が自費で購入しているモノが、幹部自衛官になるとタダになる物は一切ありません。
むしろ、幹部になると自腹を切る必要性が増えます。
「ここまで自腹を切らないといけないのか!」とビックリした体験をまとめてみました。
幹部の住環境
幹部は基本的に駐屯地外の官舎に住むことになります。
幹部自衛官は無料対象者に選ばれやすく、官舎代が無料になることが多いです。
「緊急参集要員」として登録されると無料になります。
というか、幹部は基本的に何かあれば駐屯地に行かなければならないので必然的に緊急参集要員となり官舎代が無料になるのです。
なんだ!無料じゃないか!と思うかもしれませんが退去時に莫大なお金と労力がかかります。
修繕費は自腹、業者との調整も自分でする
基本的に官舎の修繕費は自腹で自己責任。
修繕は自分でできることは自分でやらなければなりません。
「天井の壁紙が少し剥がれているので修繕してくれ」と言われた時は愕然としました。
仕方がないのでボンドを使って剥がれている壁紙を修繕しました。
なんとも惨めな気持ちになりました。
てか、その剥がれ、入居したときからあったんだけどね。。。
修繕費は2年しか住んでいないのに10万円程度かかりました。
入居期間によって畳の張替え枚数や壁の塗り替えなど細かくルールが決まっています。
畳屋さん、塗装屋さん、ハウスクリーニングなどの業者と自ら調整しなければなりません。
5年程度住んで30万円かかったという話も聞きます…。
とても騙された気分です。
幹部には引っ越し貧乏という言葉があるぐらいです。
幹部は2年に1回、転勤があります。
自衛官人生で10回は引っ越しを経験するのですが、その度に数十万が吹っ飛んでいきます。
また、引越しの調整などは奥さんが行うことになります。
幹部自衛官は転勤のギリギリまで仕事があるので、家のことは奥さんに丸投げ状態になります。
奥さんにもかなりのストレスがかかります。
官舎に空きがない場合は、賃貸を借りることになります。
最大で27000円?の補助を受けることができます。たぶん
官舎は無料ですが退去時の労力を考えると賃貸に住んだ方が自由が効いて快適だと思います。
総じて官舎はボロボロなので…
営内者はNHK代と電気代を徴収される。
ちなみに、営内者の住居費は無料です。
というか、食事と一緒で給料から既に引かれた状態になっています。
厳密にいうと無料ではありません。
しかも、電気代は有料です。
毎月、営内の電気代徴収係が小隊ごとに電気代を徴収しています。
あと、NHK代も請求されます。
プライベートを削って生活している営内者に対してちまちまと電気代やNHK代を請求する国には心底残念に思いました。
それぐらい面倒を見てあげてほしいものです。
まとめ
憲法9条の改憲には賛成ですが、ミクロな視点での抜本的な改革も必要だと思います。
改憲と同時に隊員の地位向上と不遇の改善を願うばかりです。
コメント
あきらかに老朽化が要因の水漏れについて、壁の張替えまで要求され、15万ほどかかった時は殺意を覚えました。しかも営繕担当は業者とつないであとは知らんぷりということが多く、やる気があるのか疑うレベルという場合もありますね。